
骨格および歯の大きさは遺伝します。従いまして、ご両親の歯並びが悪ければ、お子様の歯並びも悪くなる可能性は高くなります。また、ご家系に大変下顎の大きい方がいますと、お子様の下顎が大きく成長する可能性があります。

- 乳歯の早期喪失
乳歯は噛む機能の他に下からはえてくる永久歯の場所取りをしています(図1)。その結果乳歯、特に第二乳臼歯(E=真中から数えて5番めの歯)が虫歯などで早期に喪失してしまうと、第一大臼歯(6)が前に移動してきます。その結果、Eの下からはえてくる第二小臼歯(7)のはえてくるスペースがなくなります。(図2)一度第一大臼歯が前に動いてしまうとその後ろにある第二大臼歯も骨の中で前に動いてしまいます。(図3)
- 乳歯の晩期残存
乳歯が遅くまで残っていても永久歯がはえる邪魔になり、歯並びが悪くなることもあります。(図4)
- アデノイド、扁桃腺肥大
最近の研究では、アデノイドがあると出っ歯、開咬(前歯が噛んでいない噛み合わせ)になりやすく、扁桃腺肥大があると受け口になり易いという報告があります。いつも唇を閉じて鼻呼吸ができない方は、耳鼻科の専門医にご相談下さい。
- 歯並びが悪くなる仕組み
歯は頬、唇および舌の筋肉中立帯に安定します。(図5)つまり、外側からは頬や、唇が外から内側に圧力を加えます。それに拮抗する力として、舌が内側から外側に圧力を加えます。それらの中立帯に歯並びは安定すると言われています。従いまして、舌が正しい位置にないと頬の圧力により歯列弓(歯並びのアーチ)が狭くなってしまいます。(図6)また、正しい嚥下(物をのみこむこと)ができないと、口元が出っ歯になったり、前歯が噛まないことがあります。(図7)指シャブリが出っ歯になることも今では皆様ご存じのことと思います。 一度出っ歯になってしまうと下唇の突き上げにより、上の前歯が益々前に出てきます。(図8)特に、20才以上で歯周病が進んでいる患者様においては加齢とともに前歯が出てくる状態が著明に現れる事があります。その場合は「卵が先か、鶏が先か」ではないですが、歯周病の治療と矯正歯科治療の併用をお勧めいたします。

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